博報堂、ベトナム人の自撮り文化に関する調査結果を発表

株式会社博報堂(東京都港区)傘下の博報堂生活総合研究所アセアン(HILL ASEAN)ベトナムチームは、ホーチミン市でこのほど開かれた「テクノロジーの変革、生活者行動の変容」をテーマとしたフォーラムで、ベトナム人のセルフィ―(自撮り)に関する調査結果を発表した。

ベトナムでは近年、目覚ましいテクノロジーの変化が起こっており、中でも最も興味深いテーマの一つが「セルフィー」である。スマートフォン革命が引き起こした自撮り文化は、ベトナム社会が過去数年で遭遇した最も大きな事象の一つとなっている。生活者はセルフィーをセルフブランディングのツールとして用い、その生活者の行動や動機を理解することが、各企業・商品のブランディングを成功させるポイントとなり得るとHILL ASEANは分析している。

今回の調査では、ホーチミン市とハノイ市のティーン(15~18歳)、母親(25~35歳)、高所得男性(35~49歳)の3つの主要な回答者グループにて、インタビューと定量調査を実施。さらに、1万件を超えるセルフィー写真を調査し、そこから何が読み取れるかを分析した。

HILL ASEANはこの中で、10代の若者にとって最大のモチベーションは「自分の美しさや際立った才能を表現すること」、「自信を持ち、他の人から注目を集めること」、つまりは承認欲求によって動いていると分析。また母親については、「単なる母親ではなく、独立した女性であること」を表現するためにセルフィ―を使用していると分析。一方、高収入男性は「成功の投影」の手段としてセルフィ―を活用。成功の象徴である車と一緒に写真を撮ったり、出張や家族旅行でのセルフィーを好んでいることが分かった。3つのグループが嗜好する商品やブランドについても、調査結果で判明したセルフブランディングの目的と強い結びつきがあることが明らかになった。

VIETJOベトナムニュースより